「ブラッド・ダイヤモンド」「ダイヤモンドは永遠の輝き」黒バックの画面にダイヤ、そしてこのコピーが映るCM、見た事あるでしょ?
「結婚指輪は給料3ヶ月分」呪文のように言われるこの言葉、聞いた事あるでしょ?
これらはすべて、世界有数の宝石メーカー、
デビアス社の作った宣伝文句、いわゆるキャッチコピーです。しかし近年メーカーの力は弱まっており、これまで隠されてきた様々な情報が大量に漏れ出して来ました。特に問題となったのが
紛争ダイヤモンドの存在です。
それらを元にアフリカの小国
シエラレオネで実際に起こった内戦を舞台にして、
紛争ダイヤモンドの問題に鋭く迫ったデカプリオ主演の物語、それが
「ブラッド・ダイヤモンド」です。
勿論フィクションですがその内容は真に迫っており、限り無く現実に近い物語となってます(
※1)。
※今回は主な専門用語に解説ページへのリンクを貼りまくっておきました。
かーなり、恐い映画です。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
シエラレオネを根城に活動する反政府勢力「RUF」に拉致された漁師ソロモン、RUFに武器を横流しするローデシア出身の傭兵アーチャー、シエラレオネの実情を追う女性記者マディー。
ソロモンは同じくRUFに拉致された息子を奪還しようとし、アーチャーはソロモンの見付けた巨大なピンクダイヤモンドを奪って紛争の地アフリカから脱出を試みる。そして、シエラレオネの現実を伝えようとするマディー…私利私欲に駆られた3人が出会い、お互いどう変化するのか…という物語です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜注目すべきはこの紛争、
すべてダイヤモンドから始まっているという事。
アーチャーの生まれ育った国「
ローデシア」は元々
デビアスの創始者
セシル・ローズが起こした国です。ダイヤによる利権を元にケープ植民地を自らの支配下に置き、国家にしてしまったという歴史があります。それが「
ローデシア」、現在のジンバブエ…信じられない事ですが、会社が軍隊を持ち、国を統治してしまったのです。これが19世紀の出来事。
この国家では
白人が優遇され、黒人労働者をコキ使うという、絵に描いたような差別が行われていました。しかし隣国の事件を元に反乱が起き、ロ−デシアは崩壊する事となります。
そう、アーチャーは
国を追われた白人の子孫なのです。栄光から脱落し、争いの絶えないアフリカで戦争を食い物に生きています。自分の先祖はその「争い」で国を失ったというのに。
「ダイヤ」がこの地で採取出来たばかりに、彼の人生は変わってしまいました。(
※2)
シエラレオネの漁師ソロモンは、ある日、村を襲撃したRUFによって拉致されます。村は壊滅、仲間は道楽を楽しむように粛正され、
息子は少年兵に仕立てられる(
※3)ために奪われ…そして彼は体が良いばかりにRUFの労働者にされ、
彼等の統括するダイヤ採取場に送られるのです。
何故なのか?
実はこの国は世界でも
有数のダイヤ埋蔵量を誇っている上、
漂砂鉱床という特異な性質を合わせ持っています。つまり大規模な重機が無くても川で砂金を探すぐらいの感覚でダイヤを見つけられてしまうのです。結果どうなるか?
………この地は、
ゲリラやテロ組織の資金源に持ってこいの場所になってしまいます。実際この国の歴史は常にダイヤを巡る紛争にさらされ、平和だった期間がほぼありません。
ソロモンの人生は、「ダイヤ」の呪いの中にあるのです。(
※4)
そしてこれらを暴く事に執念を燃やすマディー。血で血を争うダイヤモンド…
「ブラッド・ダイヤモンド」に呪われた二人が、それを振払うために奮闘します。
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今まで情報の少なかった
紛争ダイヤモンドの存在が、近年の
デビアスの凋落によってかなり暴かれて来ました。それを元に、
「ダイヤモンドが何を引き起こして来たか?」を丁寧に描いています。
現実の問題を鋭く描いて提示ながらも、ちゃんと物語として面白く仕上げているという奇跡みたいな映画なのです。
これは僕らにも無関係ではありません。現実に「ブラッド・ダイヤモンド」はその多くが
先進国に流れていました。現在では
「キンバリープロセス」という血塗られたダイヤを排除する制度が出来ましたが、それが完璧に機能しているとは言い難く、どこにこれらが転がっているか分からない状態にあります。
リンク→
wiki「キンバリー・プロセス」(リンク先の中央辺り)「なんでこんな石コロの為に人生を歪められる者が出てしまうのか?」それは僕らにも責任があり、繋がる事だと痛感します。
今年一番の問題作。これを見れば、ダイヤを見る目が変わります。
現在DVD化もされているこの作品、必見!(
※5)
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※1 劇中では架空の社名になっているのですが、誰がどう見たってそれを指しているのがバレバレになっています^^;。直接出すのはマズかったんだろうなぁ。
※2 アーチャーは劇中で「自分の故郷は
ローデシアだ」と語るシーンがあります。「ジンバブエ出身」とは言いません。ジンバブエは黒人勢力の抵抗運動によって樹立した国。白人が黒人を支配していた過去の国家の名を出すところに、彼自身の歪みを感じるセリフです。
※3 これは物凄く恐い。叱咤と激励を巧みに使い分ける事で「君は選ばれた戦士なのだ」という事を植え付けていくのです。最後には救出してくれた父親にもキバを剥くようになっていまします。
余談ですが現在放送中の
「機動戦士ガンダム00」の主人公・刹那も
幼少期に少年兵だった設定になっています。どのように仕立てられたかも少し描写されているのですが、これがかなり
「ブラッド・ダイヤモンド」でのそれに影響を受けているように感じます。
多分監督さんは、この作品をご覧になっているのではないかなぁ。
※4 映画の中でソロモンが攫われるシーンにおけるRUFの野蛮な行動は、ほとんどが現実にあった事です。また
シエラレオネの情勢、
紛争ダイヤモンドが正規流通に乗ってしまうカラクリ等もほぼ実話との事。いやはや、恐ろしい…。
※5 TBSのピノコこと外山恵理アナはこれを見て、「アタシはもう、ダイヤモンドはいりません」とラジオで語っておりました。
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特許商品なので、
ここじゃないと買えません。上のまろみ工房からも飛べます。
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